DPI(ディープ・パケット・インスペクション)対策にアバターなんてどうでしょう

個人情報をインターネットから保護する総合的ファイアウォールとしてアバターという“ネット上の分身”を立てるというのはどうでしょうか。個人の社会的属性(氏名,住所,年齢,職業…)とアバターを1対1で結びつける対応表はネットから切り離してISPが厳重に管理し,ネット上に曝されるのは専らアバターというようにするのです。個人はネット上のアバターの背後から操作して間接的にいろいろなサイトにアクセスして買い物したりすれば,企業側から見えるのはアバターの姿とその履歴だけで,ダイレクトメールもアバター宛になるというわけです。アバターの名義でネット上に口座を設け,その口座に個人が入金し,アバターが代理で各種支払を行い,購入したコンテンツやメールも一旦アバターのネット上のフォルダにダウンロードされ,個人はさらにそこから自分のPCにダウンロードするのです。購入した物が「現物」の場合,郵便局にアバター私書箱的スペースを確保して,企業側はアバター私書箱宛に「現物」を送り,郵便局ではアバター宛に届いた「現物」の宛先を個人宛に変換して配達するのです。いわば郵便局がISPの「現物」版というわけです。実際の末端の宅配を宅配業者に任せれば民業との共存になります。個人がネット上に1つだけアバター名義の口座を作れて,郵便局にアバター私書箱を置けるような法改正が必要だと思いますが,それらがクリアできれば可能なシステムだと思います。
全ての個人がアバターを立てて,そのアバターがネット上で様々な経済活動を行い,企業側はアバターに対しては自由に情報収集や宣伝広告できるようにするのです。個人とアバターの対応表だけは厳重に管理して,万が一漏洩した場合,個人は自由に別のアバターを立てることができるようにすれば,個人の被害は最小限にくい止めることができると思います。保護すべき個人情報というのはあくまでもリアル個人の情報であり,アバターというネット上の架空の分身の情報ではないはずです。ネットでは,個人情報の取り扱いがいつも大きな障壁となって活動が制限されてしまいますが,この方法はそれを乗り越える1つの方法だと思います。
参考までにJibangoでは個人識別番号を配布しており,それをアバターの名義として応用できます。