個人情報は何から保護されるべきか

氏名、住所、電話番号などの個人情報はいったい何から保護されるべきなのでしょう。
結論から言えば、それは世間と呼ばれる赤の他人様が作る社会からです。
一個人の属する輪を思いつくまま小さい順に並べると、家族、血縁、友人、個人的な知り合い、近隣の住人、職場の同僚、仕事上の知り合い、顧客、民間企業、公的機関、国家、グローバル企業、世界政府(私は陰謀論に弱いのだ)などでしょうか。これらの同心円のどこかに、インナーサークル(身内)とアウターサークル(世間)の境界があって、個人情報は、アウターサークルから保護されるべきなのです。ちなみにインナーサークル(身内)においては、個人情報は漏洩を防ぐどころか、むしろ積極的に知ってほしいものです。
さて、その境界の内と外で、何が違うかは明確です。それは、お金のやり取りが介在する関係かどうかです。要するに、アウターサークルは、お金を請求するために個人情報が欲しいのです。ビジネスとして必要なのです。
ところでビジネスとプライベートを使い分けると言いますが、人はアウターサークルの一員として仕事をし、インナーサークルでは個人の顔を持って生活しています。わかりやすい例でいうと芸能人は芸名と本名、作家はペンネームと本名を持っています。芸名やペンネームは世間に向けた名前であり、芸能人や作家はそれを公開し、その名でビジネスして世間からお金を稼いで、一方では本名を隠してプライバシーを守っているのです。
インターネットが普及する以前は、情報発信する場や手段は限定されており、芸名、ペンネーム等、本名以外に別名を持つ必要がある人は、ほんの一握りの特別な人に限られていました。しかし、インターネットが発達し、誰もが世界に向けて情報発信が可能となり、個人日記と宣伝広告が混然としたカオスの世界では、インナーサークルとアウターサークルの境が曖昧になり、一般個人も本名以外に、世間に向けた“世間名”のようなもの、アウターサークルにおける名前が必要とされるのは必然なのです。
そこでJibangoの登場です。Jibagoは一般個人において、本名の代わりに用いることで、芸名やペンネームと同じ働きをします。Jibangoはビジネスの世界で、たとえブラック企業の顧客名簿に載っていても、あなたの個人情報を守ることができます。渡る世間は鬼ばかりの世界で個人を守る心強いツールです。